■ 歯を失う原因の第1位は歯周病
歯を失う原因の大半は歯周病と虫歯です。 最近では虫歯よりも歯周病で歯を失う方の方が多いというのが現状です。(抜歯の原因の42%が歯周病、次いで32%が虫歯、と言う報告もあります。)
日本では、成人の約8割が歯周病にかかっていると言われています。歯周病は虫歯と違って痛みなどの自覚症状が少ない為、ほとんどの方は気づかないまま病気が進行し、自覚症状が現れたときには既に手遅れ(抜歯)になっていることも多々あります。
手遅れになる前に早期発見・早期治療が必要になります。 歯周病とは、歯垢(プラック)の中にいる細菌によって引き起こされる病気です。歯周病により歯を支えている歯周組織(歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨)が破壊されます。
近年では歯周病が様々な全身疾患(糖尿病、心血管系疾患、早産・低体重児出産など)と関連している事も研究報告されるようになり、歯周病の治療や予防に対する意識は非常に高まっています
■ 予防歯科プログラム
予防歯科では主にTBI(ブラッシング指導)、PMTC、予防歯科プログラム、フッ素塗布の4つを行っています。
本当に自分にあった歯の磨き方の指導をうけるTBI(ブラッシング指導)
自分では落とせない汚れや着色を落とし、
再度汚れが付着しないよう歯面を滑沢にするPMTC
歯のまわりの汚れだけでなく、
むし歯の原因をより詳しく検査してから行う予防歯科プログラム
歯の質を強化し、むし歯予防を図るフッ素塗布
* 当院では、予防歯科専門の診療室で国家資格取得者である歯科衛生士が行っています。
● TBI(ブラッシング指導)●
当院では、 予防歯科専門の診療室で歯科衛生士がブラッシング指導を行っています。
染め出しをして汚れ(歯垢)が付いているところをチェックします。また、口腔内カメラを使用し、見えにくいところの汚れも確認しながら、一人ひとりに適したブラッシングを指導します。
● PMTC ●
歯科医師、歯科衛生士が専門的な器具とフッ素入り研磨材を使用し、歯面清掃を行い、歯の表面に限らず、歯と歯肉の間の溝(1~3mmまで)のプラーク(歯垢)をすべて取り除きます。プラーク(歯垢)は細菌の塊であり、この細菌のバイオフィルムを破壊することで、虫歯や歯周病の予防を図ります。
また、歯ブラシで落とすことが出来ない歯の着色も除去し、歯の自然な白さがよみがえります。(歯のホワイトニングではありません)微粒子のフッ素入りの研磨材を使用することでより歯面を滑沢にし、プラーク(歯垢)や着色の再付着を防ぎます。
歯に重要な構造成分(ハイドロキシアパタイト)が配合されたペーストも塗布し、歯質強化の効果が得られます。
PMTCの効果
○むし歯の予防 ○歯周病予防 ○歯質の強化 ○口臭の予防
● 予防歯科(小児・成人)●
なぜ毎日歯磨きをしているのにむし歯になってしまうの?
歯磨きはとても重要ですが、他の原因も考えられます。
当院では、予防歯科専門の診療室で患者さんにあった予防プログラムを行っています。
小児だけでなく、成人の方も受けることができます。
ミュータンス菌はむし歯のきっかけを作る菌です。 唾液とプラックから検出し判定します。
菌が多いほどむし歯になりやすい環境と言えます。
むし歯の深い部分や不良補綴物周辺などに存在しむし歯を進行させる菌です。唾液を採取して96時間培養し数を判定します。
炭水化物や砂糖、スナック菓子などの摂取が多いと増える傾向があります。
口腔内の唾液は弱アルカリ性のPHに保たれています。 食べ物が入ると酸性に傾きます。
個人差はありますが、食後酸性から元の状態に戻るまでの早さのことを唾液緩衝能と言い,戻りが早いほど歯が溶かされている時間が短いのでむし歯になりにくい状態です。
逆に元に戻るまでの時間が長いとむし歯になりやすい環境です。
検査結果の説明
カリエスリスク検査と生活習慣調査表をもとに歯科衛生士が説明します。
歯磨きを一生懸命やっているのになぜむし歯になってしまうの?お菓子や甘いものはそんなに食べていないのにどうしてむし歯になってしまうの?など疑問にお答えします。
今後むし歯を増やさないためにどのような点に注意していけば良いかお話します。
顕微鏡で細菌チェック
口腔内の汚れを少量取り、顕微鏡で細菌をチェックします。
歯磨き指導
お子さんの歯磨き指導では、本人はもちろん親御さんにも指導(仕上げ磨き)を行っています。
睡眠・運動・食事の生活リズムを身に付けると同じように、規則正しい歯磨きの習慣づけが大切です。 子供の口腔環境を整えるためには、ご両親の管理が欠かせません。お子さんが楽しく正しく歯磨きを行い、健康な歯を維持できるよう、歯科衛生士が指導します。
成人の方の歯磨き指導では、必要に応じて歯ブラシ以外に補助用具の指導も行っています。
食事指導
検査結果や生活習慣調査表をもとに、 甘い物、間食、飲み物の摂り方などの指導を行っています。
歯面研磨
専門的な器具とフッ素入り研磨材を使用し、歯面清掃を行います。
プラーク(歯垢)は細菌の塊であり、この細菌のバイオフィルムを破壊することで、虫歯や歯周病の予防を図ります。
フッ素塗布
口腔内の歯垢、歯石をしっかり除去してから行います。トレーまたは綿を使用してフッ素を塗布します。
また、むし歯予防を効果的に行うために、自宅で行う低濃度のフッ素配合歯みがき粉、フッ素ジェル、フッ素洗口剤などもあります。
将来むし歯のない健康な歯でいれるよう、早い段階で予防していくことが大切です。
● フッ素 ●
フッ素とは・・・?
歯科医院で歯に高濃度のフッ素を塗布する方法です。一度行ったからといって今後むし歯にならないというわけではなく、十分な効果を得るためには定期的にフッ素塗布を行う必要があります。
当院では、歯科衛生士が口腔内の歯垢、歯石をしっかり除去した後、トレーまたは綿を使用してフッ素を塗布します。
フッ素の効果
① フッ素は歯の表面にあるエナメル質と強くし、酸に対しての抵抗性を強める働きがあります。
② フッ素はむし歯になりかけた歯を自然修復する働きがあります。
③ フッ素は菌が出す酸の発生を抑える働きがあります。
自宅で行う虫歯予防
むし歯予防を効果的に行うには、歯科医院での高濃度のフッ素塗布以外に、自宅で行う低濃度のフッ素配合歯みがき粉、フッ素ジェル、フッ素洗口剤、タブレットなどもあります。将来むし歯のない健康な歯でいれるよう、早い段階で予防していくことが大切です。